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[感想] シムーン 第26話 「彼女達の肖像」

なにこれ!鳥肌たったんだけど。私は確かに、凄いものを見てしまった……
完璧すぎて、終わったことが寂しくすら感じられないじゃないか。凄い。個人的にはあまりにも予想に反するラストシーンであって、一瞬ぼう然としてしまったが、終わってみれば、本当に素晴らしいの一言につきる。
今、大人になった「彼女達」がふと空を見上げるこの瞬間にも、"永遠の少女"はいる……アーエルとネヴィリルも含めて、永遠の少女でありつづけることは誰にもできないであろうのに、にもかかわらずだ。
過去が遠く前方に、そして現在がここにあるのではなく、過去も現在も、いわば響き合うように混在している。まさに螺旋状に。そのことを、ただ言葉で語るのではなく、画面で語る、カットのつながりそのものによって表現するという……重なり合い混じり合う、ショットと"声"。そして時間。めまいを覚えるような構成。当初は唐突な感すらあった時空移動ネタも、このためにあって、緻密に組み込まれたものだったのだ。
あのラストの、今にも二人の笑い声がひびいてきそうなダンスシーン、あれこそが最初から監督の頭にあったシーンであって、第一話の、同じタンゴの旋律に乗せて描かれた鮮烈なキスシーンも強く想起されて、胸がいっぱいになってしまった。感極まって泣いちゃったからね。これはあれだ、なんか、『失われた時を求めて』の「見出された時」を半ば朦朧となりながら読み終えた時の感覚に似てる。
なんだか考えがまとまらない。色々不満点もあったはずなのに、何だかどうでもよくなってしまった。また第一話から見直したい。一度だけじゃなく何度でも、見直したいと思える作品に出会えたのは確かなことだ。
[PCゲーム] 「その花びらにくちづけを」 感想
ふぐり屋 Official Web Site
http://fuguriya.sakura.ne.jp/
同人ゲームサークルの第1弾作品(※18禁)
>らぶらぶで、とってもエッチで、百合ん百合んなラブコメディー♪
ということで、DL購入してみた。コンプしたので感想。
お話としては、主人公の七海が、女子校の入学式の日に窮地から救ってくれた優菜先輩に一目惚れ。ある出来事をきっかけに、両思いだったことを知り、晴れて恋人同士に。といっても本編では、ひたすらこの百合カップルがイチャイチャイチャイチャしつづけるという恐ろしいゲームであって、ストーリーはあってないようなもの。こういう、百合でラブコメってありそうでなかった。変にアブノーマルに走ったりせず、清く正しい(?)ラブラブHが中心なのも好印象。
名前と立ち絵のある登場人物も実質この二人だけであり、アオリ文句に偽りなし。こんな作品がたまにポンと出てくるからこそエロゲー侮りがたしと思うわけで、個人的には大満足の出来だった。もちろんパッケージ版も買います!
一応書いておくと、CGが差分抜きで20、Hシーン回想が9。私の場合は1周では埋まらなかったんだけど、選択肢でその直後のやり取りが変わる程度だと思う。システムも過不足なく、機能は揃っている。
そして、何と言っても可愛い系の絵柄がツボ。どこかで見たことある絵だと思っていたら、『杜氏の郷』の原画さんということで納得。OHPにいい感じにレズっぽいCGあったから憶えてただけで、買ってないけど……
同人ゲーはたぶん初だけれど、このコストパフォーマンスの高さは素直にスゴイなと。安いから、エロゲーやったことないって百合好きの人にも敷居が低くてオススメしやすいと思う。
キャラの第一印象は、カレイドスターのそらとレイラさんですか?
中の人の声質まで似ている。特に優菜先輩の声が、しっとりとして素敵。どっちかというとレイラさんじゃなくてアリシアさん寄りなおっとり系だけれど。その声で「おま○んこ」連発なのがたまらないというか……第一印象の清楚なイメージを裏切って、すごくエッチなお姉さまなのも最高です。
「でもでもっ、エッチなことは悪いことじゃないと思うのっ」
仰るとおり!
素は天然で泣き虫……あまりに押しが強いので、実は腹黒だったりするのかなと思っていたけれど、コンプしてみると、七海への本気っぷりをおふざけで誤魔化している人という印象に変わったなあ。問答無用の変態さんだけど、そこに色々ギャップ萌え。
OHPによると、早くも続編が製作されてるとのこと。超期待。メインは他のキャラかもしれないが、優菜先輩と七海にもまた登場してもらいたい!と思っているのは私だけではないはずだ。
http://fuguriya.sakura.ne.jp/
同人ゲームサークルの第1弾作品(※18禁)
>らぶらぶで、とってもエッチで、百合ん百合んなラブコメディー♪
ということで、DL購入してみた。コンプしたので感想。
お話としては、主人公の七海が、女子校の入学式の日に窮地から救ってくれた優菜先輩に一目惚れ。ある出来事をきっかけに、両思いだったことを知り、晴れて恋人同士に。といっても本編では、ひたすらこの百合カップルがイチャイチャイチャイチャしつづけるという恐ろしいゲームであって、ストーリーはあってないようなもの。こういう、百合でラブコメってありそうでなかった。変にアブノーマルに走ったりせず、清く正しい(?)ラブラブHが中心なのも好印象。
名前と立ち絵のある登場人物も実質この二人だけであり、アオリ文句に偽りなし。こんな作品がたまにポンと出てくるからこそエロゲー侮りがたしと思うわけで、個人的には大満足の出来だった。もちろんパッケージ版も買います!
一応書いておくと、CGが差分抜きで20、Hシーン回想が9。私の場合は1周では埋まらなかったんだけど、選択肢でその直後のやり取りが変わる程度だと思う。システムも過不足なく、機能は揃っている。
そして、何と言っても可愛い系の絵柄がツボ。どこかで見たことある絵だと思っていたら、『杜氏の郷』の原画さんということで納得。OHPにいい感じにレズっぽいCGあったから憶えてただけで、買ってないけど……
同人ゲーはたぶん初だけれど、このコストパフォーマンスの高さは素直にスゴイなと。安いから、エロゲーやったことないって百合好きの人にも敷居が低くてオススメしやすいと思う。
キャラの第一印象は、カレイドスターのそらとレイラさんですか?
中の人の声質まで似ている。特に優菜先輩の声が、しっとりとして素敵。どっちかというとレイラさんじゃなくてアリシアさん寄りなおっとり系だけれど。その声で「おま○んこ」連発なのがたまらないというか……第一印象の清楚なイメージを裏切って、すごくエッチなお姉さまなのも最高です。
「でもでもっ、エッチなことは悪いことじゃないと思うのっ」
仰るとおり!
素は天然で泣き虫……あまりに押しが強いので、実は腹黒だったりするのかなと思っていたけれど、コンプしてみると、七海への本気っぷりをおふざけで誤魔化している人という印象に変わったなあ。問答無用の変態さんだけど、そこに色々ギャップ萌え。
OHPによると、早くも続編が製作されてるとのこと。超期待。メインは他のキャラかもしれないが、優菜先輩と七海にもまた登場してもらいたい!と思っているのは私だけではないはずだ。
[感想] ストロベリー・パニック 第25話 「円舞曲」

とりあえず、クライマックスのダンスシーンが素敵だった。ああいうきわどいシチュ大好き。静馬に手を取られた途端、目を輝かせていきいきと踊り始める渚砂、そしてそれを目の当たりにして、渚砂の心が未だ自分にはないのだと思い知らされただろう玉青。たとえ渚砂が、静馬との関係はもう終わったことだと思っていようと、静馬が玉青に渚砂をゆだねるつもりでいようとも、そればっかりはどうにもならない。
で、思い出せないんだけど、どうして静馬は身を引こうとしてるんだっけ?渚砂を傷つけてしまったから?渚砂にふさわしくないと思っているから?渚砂と玉青に、エトワールになってほしいから?
まあ、エトワール=恋人ではないのだけれど、任命式はほとんど結婚式だったからなあ。夫婦のメタファーと受け取れてしまう。そうすると、静馬はいわば、最愛の妻と死別したバツイチ男みたいなものであって、渚砂を若くてまっさらな女の子にでも喩えるなら、他の人と幸せになってもらう方が彼女のためになるという考えが、なんとなくうなずけるかも。「私と違って将来のある身ですから」っていうwでも、そうだとすると、これまでの静馬の行動が身勝手以外のなにものでもなくなってしまうのだけれど、身勝手じゃない静馬さまなんて静馬さまじゃない!から良いのか。
スピカ側のエピソードは、正直、最終回直前で主役サイドを差し置いて、今さらやることでもないような。天音先輩はいつ再落馬して記憶を取り戻すんだろう?と思っていたら、光莉の歌であっさり思い出してしまうし。「今夜は帰りたくない!」で予期していたこととはいえ、皆が雪の中、凍えそうになりながらも心配して待っている間にエッチしてたとかもうね……あ、でも桃実が可愛かったからいいや。「やり直してくれるな?」って、あんたそんなんでいいのかとw要のどこにそんなゾッコンなのかが正直よく分からないけれど、いい味出してた。きっと、性格歪んでるけど本当は優しい人なのとか、そういうのが色々あるんだろう。
[PCゲーム] 快楽依存症 感想
![]() | 快楽依存症 Windows (2006/09/15) Tinker Bell この商品の詳細を見る |
TinkerBell OHP
http://www.cyberworks.jp/tink/
TinkerBellの新作エロゲ。ほぼ同時に『その花びらにくちづけを』もDL購入してたんだけど、なんとなく後回しに。
仕事に明け暮れる真面目な人生を送ってきたにもかかわらず、漠然とした寂しさを感じているOL・氷沼涼子。ネットで、女性専用のH体験告白掲示板を見つけたのがきっかけで、そこに書かれていた赤裸々な告白の内容をみずからも実践するようになり、アブノーマルなプレイにのめり込んでいく。簡単にいえばこんなストーリーのゲームだ。
女性主人公・女性視点のエロゲがけっこう珍しく、またキャラ紹介やデモを見る限り、うぶな後輩OLとのレズルートがありそうだったので買ってみた。とりあえず、その後輩OL絡みのイベントは全て見たので、以下ネタバレ感想。
【“[PCゲーム] 快楽依存症 感想”の続きを読む】
[ドラマCD] LOVELESS キャラクタードラマCD 第4巻(江夜・倭篇) 感想
![]() | TVアニメーション LOVELESS キャラクタードラマCD第4巻 ドラマ、皆川純子 他 (2006/08/25) フロンティアワークス この商品の詳細を見る |
『LOVELESS』に登場した百合カップル・江夜&倭の、本編で描かれた時期より以前に起きたエピソードをメインに収録したドラマCD。
この二人を知ったのは、アニメ版の第8話を見たのが最初。ギャル系の倭と、暗くて優等生っぽい江夜の組み合わせに一目惚れ。本編で、とにかく切ない百合と破壊力あるセリフの数々にハマり、すぐに原作漫画を全巻揃えた。アニメも全話見たけれど、百合抜きにしても、作品として非常に良い出来だった。ただ、BL要素があることで先入観を持たれて、正当に評価されてないように感じる。強い絆で結ばれたサクリファイスと戦闘機の関係性とか、スペルバトルとか、設定も巧みで面白いと思うんだけどなあ。とにかく、好きな百合カップルを挙げよと言われれば、ヤマコウは絶対に外せないカプだ。
そんなわけで、当然このドラマCDも購入した。しかし、最近聴いた他のドラマCDに比べると、ボリューム的に物足りない。もちろん価格差があるので、そのまま比較することはできないけれど、それを差し引いても。短いのにキャストコメントはしっかり付いているし、どちらかといえば、キャラファンよりも声優ファンがメインターゲットのグッズなのだろうか。だから、本編のヤマコウを知らない人が百合目的で聴いても、楽しめないかもしれない。
ストーリーとしては、渚先生と決別した後の、倭と江夜の会話から始まる。二人の将来、というよりもこれからの生活について不安げに語る江夜。倭はふと、渚先生の保護がなくても自分たちだけの力で生きていけることを証明しようとして、以前二人でバイトをしたときのことを思い出す。その回想がドラマの中心となり、基本は、立夏や渚先生をはじめとする他キャラをまじえたドタバタ劇。律先生とか清明のキャラが濃すぎて微妙に食われてる気がしたけれど、バイト中にキスしようとしてたり、何かにつけ気遣いあってるヤマコウ萌え。最終的に、ひとりで生きていくのは大変だろうけど、ふたりなら……という結論に達して、なんとなく寄り添う二人の気持ち。
ヤマコウを知らない人は、一度DVDレンタルするか原作を読んでみることを強くオススメする。アニメなら第8話から、原作なら第3巻から登場する。これぞ百合って感じの、誰も割り込めない強い絆で結ばれた二人のストーリーだ。
[感想] シムーン 第25話 「パル」

冒頭の泉でのシーン、パライエッタの「私たちはおちてゆく。おちてゆかなきゃならない」という言葉を聞いて、坂口安吾の『堕落論』を想起した。そぐわないようでいて、奇妙に符合しているように感じるのだけれど、どうだろうか。
戦争に負けたから堕ちるのではないのだ。人間だから堕ちるのであり、生きているから堕ちるだけだ。だが人間は永遠に堕ちぬくことはできないだろう。なぜなら人間の心は苦難に対して鋼鉄の如くでは有り得ない。人間は可憐であり脆弱であり、それ故愚かなものであるが、堕ちぬくためには弱すぎる。
その一方で、美しいものを美しいままに、永遠の少女であり永遠のシヴュラたらしめようという願いもまた、パライエッタたちを動かすのであって、その希望をアーエルとネヴィリルに託すこと自体は、それほど美しいことでも何でもない。安吾のいう、美しいものを美しいままで終らせたいなどとねがう「小さな人情」というやつだろう。かくして、彼女たちとは反対に、最強のパルはシムーンに乗って、空高く飛び立つ。
泉からの帰路につくコール・テンペストの面々や、互いに想いを告げるアーエルとネヴィリルなど、とにかく細やかな描写が目を惹く回だった。
しかし、アーエルが怖い顔して部屋に踏み込んできたとき、もやもやのあまりネヴィリルをまた襲いにきたのかと思ったのは内緒だ。アーエルの剣幕にひるみつつも、相手の心のありかを確信してやまないネヴィリル様が素敵すぎる。そしてアーエルが今感じている胸の痛み、それこそが恋なのだと教える……13話の感想で、アーエルには誘惑されること=恋愛の規則を教わることが必要だろうと書いたのだけれども、誘い受けヒロインの座をほしいままにするネヴィリル様にあっては、赤子の手をひねるようなものだったのかも。
パライエッタたちの性別化にかんしては、それほど意外でもなかった。ファンの付いた女キャラを容赦なく男性化してしまうのは難しいだろうし、カップルの片割れを男性化してくっつけて解決というのでは、この作品のテーマにもそぐわない気がする。とはいえ、フロエの選択にはやはり驚いたけれども。
ここ2話ほどで、いくぶん唐突にすら感じられるほど、物語の終わりが淡々と描かれてきた。このまま終わらせれば、かなり奇妙な設定と世界観をもってはいるものの、戦時下で繰り広げられるほろ苦い青春と少女時代の終わりを描いた良作なんて位置付けられることになるのかもしれない。
しかし、これで逆に、このまま静かには終わらせてくれないだろうという予感を強くしてしまう。
[感想] ストロベリー・パニック 第24話 「運命の輪」

どさくさに紛れて、千華留の胸にすりすりしまくる光莉が妬ましい。オイシイところは全部この子がもってくなあ。
ここにきて、静馬が、ミアトル側のエトワール選対策のコーチを引き受けることになった。これで、最終的に玉青の逆転逃げ切りの公算がぐっと強まったような。これは個人的にはかなり意外な展開だ……てっきり、渚砂主人公、静馬ヒロインの構図は揺らがないものと思っていたから。
でも、このまま静馬が潔く身を引いて、渚砂と玉青がエトワールになり、静馬は深雪の想いを何となく受け入れつつ卒業。こういうことになると、渚砂と静馬の度重なる寸止めや葛藤、花織絡みのエピソードの数々は、何のためにあったのかよく分からなくなる。新たなエトワール二人を見守りつつ、自身の想いを託して去るというには、静馬は未だにすっきりしない状況に置かれている。もう一波乱ないと、いろいろ消化できないものが残ってしまうと思うのだが、どうなることやら。カップリング的には、このまま玉青×渚砂、静馬×深雪で行ってほしいと思うけれど。
前回、激しく落馬した天音が、都合よく一部の記憶だけを失っていたのには笑った。少し呆れたが。もはやスピカ側の描写に尺を割いている余裕はないと思うのだけれど、次回予告をみると、そういうわけでもなさそうだ。これもあって、なんとなく、「私たちの恋(とエトワール選)はこれからよ!」なENDで、二期への含みも持たせつつ、かなり中途半端に終わる予感がしてきた。
[感想] シムーン 第24話 「選択」

泉へ向かうコール・テンペストの面々。列車の中で笑いさざめく少女たちの声、そして笑い声がやみ、人物の動きのなくなった舞台をカメラが長回し気味に映し出すシーンは、一抹の寂しさがにじみ出てくるような名場面といえるだろう。
ユンはオナシアを救った。結局のところ、オナシアの背景については言葉少なに、観念的に語られただけであって、その存在にまつわる謎や、オナシアが今のような役目を引き受けるにいたった経緯なども、具体的には明かされぬままだった。オナシアの存在は、最終的に物語を解く鍵となりうると予想していただけに拍子抜け。
オナシアが消滅し、ユンがその役目を引き継いだようにみえるのだが、それが後にどういう影響を持つかは分からない。このエピソードの意味は最終回を待たなければ評価しづらいが、主役陣に対してここまで大きく尺を配分したからにはアーエルとネヴィリルの今後と絡まないということは考えられないので、とりあえず「永遠の少女」というキーワードで両者を括り、オナシアとアーネヴィは一見似たような選択をしようとしているようにみえるが実は異質である、という対比の関係に置かれることになると予想しておく。
翠玉のリ・マージョンを拒むアーエルに対し、「アムリアのことは気になるが、私が好きなのはアーエルだ」と告白するネヴィリル。これも切ない雰囲気で良いシーンだが、こんな判決を下すような口調で告白する女の子をはじめて見た。ちゃんとその理由まで告げているからには本気だとも取れるが、この流れでは、ネヴィリルの本心からの言葉なのか疑わしくもある。「違う世界に行かなくてもいい」と言いながら、それ前提に話しているし、アーエル→ネヴィリルは納得できても逆は……という思いが個人的にあるからだろうか。
ここへきて、群像劇的なドラマとはいえ、主人公のアーエルに対しての描写が十分ではなかったと感じられる。アーエルというよりも、アーエルとネヴィリルの関係に、ということかもしれないが。アーエルがネヴィリルの告白に応えるようなエピソードが、どのタイミングでくるか……まあ、あと2話のうちのいつかではあるわけだが、それが言葉なのか、それとも何らかの行為だったり自己犠牲だったりするのか。
[感想] ストロベリー・パニック 第23話 「迷路」

玉青&渚砂のエトワール選立候補を知り荒れ狂う静馬に加え、天音の落馬というコンボで涙が出るほど大笑いしてしまった。いや、笑っちゃいけないのかもしれないけれど、シュールな演出効果も合わせて、あまりにも不条理な出来事には笑いが先に立つということがあるよね。ね?
その直前の、エトワール選出馬を決意した渚砂に、感極まって後ろから抱きついてしまう玉青という、抑えられてきた思いの深さがうかがい知れるようなシーンにはグッとくるものがあった。先輩たちが寄ってたかってぶち壊しにしている印象もあるが、まあわざとじゃないから。このまま渚砂と玉青でエトワール選に出て、当選してくれたらいいのにと心の底から思ってしまうけれど、渚砂もやはりまだ静馬に想いを残していそうだし、静馬も内心ではけっして二人の出馬を祝福はしていないということが明かされたわけで、そううまくは運ばないだろう。
にしても、前回で花織の死を受け入れたはずの静馬が、どうしてこの期に及んで渚砂を突き放すのかという部分で、少し釈然としない感はある。やはり渚砂がそばにいれば、どうしても花織と重ねてしまわずにはいられないし、渚砂に対しても、卒業を間近に控える身では……というところだろうか。しかし、後者の場合は、これまで食う気満々だった以上、自己欺瞞的と思われなくもないが。
あとは、落馬した天音の負傷の度合いで今後の展開も変わってくるが、下手すると出馬を断念することにもなりうる。とはいえ、ミアトルに対し対立候補がいない状態でのエトワール選など考えにくい。ル・リムの千華留を考えに入れても、彼女には肝心のパートナーがいない。そうすると、失意の光莉が天音のためにもエトワールの座を勝ち取ろうとして、最終的に夜々が引っ張り出される可能性も?しかしこの二人では、天音や静馬に匹敵するような求心力はとうてい持ちえないし、玉青ほど知略にすぐれているとも思えないので、それぐらいなら要と桃実を立候補させた方がいくぶんましということにならないだろうか。
[漫画] 西炯子「妄想の国語-放課後の国」 感想
![]() | 月刊 flowers (フラワーズ) 2006年 10月号 [雑誌] (2006/08/28) 小学館 この商品の詳細を見る |
flowers10月号に掲載された、「放課後の国」第4話ってことらしい。面白かったので感想。
冒頭。お堅い元生徒会長の川本さんが、剣道部の予算削減を宣言する。なんとか説得しようとする剣道部員の神村さんに、まったく聞く耳もたずの川本さん。ところが、さらに粘ろうと生徒会室を訪れた神村さんから、自分の書いたエロ小説をばっちり読まれてしまう。エロ小説を投稿してデビューすることをひそかに夢見ていた川本さんは、同級生にバレて大ショック。
川本さんが恋愛経験ゼロなのを、リアリティのない小説の内容から見破った神村さんは、いらぬ世話を焼いて川本さんに男の子を紹介する。しかしまったく乗り気でない川本さんは、最終的にやることなんかみんな同じで分かりきってるのに、デートしたり面倒な段取り踏んでどうすんの?と身も蓋もないコメント。川本さんと後輩の内田くんをくっつけようと張り切る神村さんに、その努力を台無しにしていく川本さん。そんなこんなで自然と仲良くなってく二人だが、恋愛に対してあまりにも頑なな川本さんにあきれた神村さんは、結果的に愛想つかしてしまう。そうなってはじめて、自分の本心に気付いた川本さんは、とても小説家志望とは思えぬ中学生のようなういういしい(?)告白をする。神村さんに!
こういう立ち位置の百合って好きだなあ。ぼかしてるわけじゃないのに、見る人によってどうとでも取れるような。西炯子ってこれまで知らなかったんだけど、とてもバランス感覚の鋭い人だと感じた。
というか、私いいこと思いついた。川本さん、レズ専門のエロ小説家めざせばいいんだよ!!まあ自分をネタにするのはあんまりオススメしないがwおせっかいな神村さんにダメ出しされるような酷いレズ小説書いて、「あんた分かってないわね!とにかく一回やってみればいいのよっ」っていう流れにもっていけばいいんだ。
[漫画] 紺野キタ「Dark Seed」1巻 感想
![]() | Dark Seed 1 (1) 紺野 キタ (2006/08/24) 幻冬舎コミックス この商品の詳細を見る |
私は、百合とかBLとか関係なく単行本をすべて揃えている程度には、紺野キタのファンだ。物語には戦う美少女と派手なバトルがないとダメ!と思っているフシがあるので、実は少女漫画はあまり読まなかったりするのだが、紺野キタの新刊が出ると迷わずポチってしまう不思議。
「Dark Seed」の舞台は、魔法使い養成学校のエルフィンウッドだ。主人公は、セレストという少女。この世界の人間は、"持つ者"と"持たざる者"に分けられ、前者は魔法使いの石を握りしめて生まれてくる、つまり魔法使いだ。
おもしろいのは、魔法使いはふたりで一対の存在であるとされていること。魔法使いが持って生まれてくる石は、力をもつと同時に「体の中に闇の種子を残さないように、外へはじき出された闇の力」というネガティブな意味づけをなされており、その毒に抵抗するには、石を預かり守ってくれる対の存在を必要とする。"持てる者"に対して"預かりし者"、または魔法使いに対してカノンとよばれる、この世の何よりも強い絆で結ばれたパートナーの存在である。
セレストの石を預かるのは、義理の姉妹であるクリス。"持てる者"と"預かりし者"は、必ずしも仲が良いわけではなくて、スレイヴ(奴隷)とかボロワー(借りもの魔法使い)などといっては罵り合っているような一対もいるわけだが、気性の激しそうなこの姉妹にいたっては、ケンカが絶えない模様。クリスとの関係についてはネタバレになりかねないので詳しくはふれないけれど、紺野キタは「姉妹」、特に、一見して不仲だが互いに離れられない姉妹というモチーフを好んで使っていると思う。セレストの場合も、クリスが預かっている石に縛られているせいで、目の敵にしている彼女から離れると体調を崩してぶっ倒れてしまうので遠くまで行くことはできず、そのことに強くいらだっている。
この関係に百合を読み込めるなら百合だろうけれど、姉妹のことをそれぞれ意識している男子生徒がいたりするので微妙なところ。とはいえセレストとクリスの絆が今後クローズアップされてくるのは間違いないだろう。個人的には、それよりも紺野キタの描く中年男性&女性が、ちゃんとおじさんおばさんらしく見えるということが印象的だった。
[漫画] 袴田めら「最後の制服」2巻 感想
![]() | 最後の制服 2 (2) 袴田 めら (2006/08/28) 芳文社 この商品の詳細を見る |
え〜!よりによってここで3巻へ続く?単行本派にはつらい仕打ちだ。
何気にピンチに陥っている藍と楓子がどうなるのか気になる。
ふとしたきっかけで他校の男子と仲良くなった楓子に、嫉妬をかくせない藍。藍がどうしてよそよそしくなったのか全然分かってないし、「つきあうとか好きとかよくわからない」と口にしてしまう楓子は、やはりまだ恋愛とかそういうものを意識したことがないのだろう。それに対して、楓子のことが好きだと明確に自覚している藍は、その男子に告白されてもいまいちピンときてない楓子に向かって、思わず涙を浮かべて気持ちを打ち明けてしまう。
藍が焦る気持ちはよくわかる。楓子は「わかんない」とか言いつつ、なんとなく流されて付き合いだしてしまいそうなタイプだ。でも、同性ってことを抜きにしても、自分のほうが相手のことよく分かってるとか、優しくしてるとか、長く一緒にいるからとか、そういう理由で振り向いてもらえるわけじゃない、むしろそんなの意味ないことのほうが多いっていうのが難しいというかシビアなところ。藍ちゃん超頑張れ。
この「夢の終わり」に加えて、「mad afternoon」が話としては印象的だったかな。あと、紅子は悪女にもほどがあると思うの。紡に寝ぼけて抱きついたり、ナチュラルに殺し文句連発したり、絶対わざとでしょ?「ハイエナ少女」では、裸で貧血起こして倒れた紡を後輩から横取りしたりしているし。この後輩の杏もけっこう危ない子で、紅子にはもれなく如月がついてくるしで、紡はこれからも気苦労がたえない感じ。
あいかわらず素朴な絵柄、でもあいかわらず女の子の体の線がきれいだ。
[PCゲーム] カタハネ 予告編「クロハネ」 感想
KATAHANE WebSite
http://tarte.deal.co.jp/products/katahane/
Tarte Official Homepage
http://tarte.deal.co.jp/
(参考)
【Game-Style】Tarte+ぷらす
http://www.game-style.jp/tarte/
ゲームの体験版で号泣したのははじめてだ。今、最も期待してる作品。
「クロハネ」は、簡単にいうと、Tarteの最新作『カタハネ』の予告編・体験版。本編においては、プレストーリー的な位置づけになるのだろうか。OHPの「カタハネという作品について」を読めば、だいたいのことは分かるはず。
最初は、百合っぽいという噂を聞いて暇つぶしにとプレイし始めたのだけれど、「ぽい」どころではなかった。ガチだ。しかも死ぬほど切ない。
「人間の少女が、女の子の人形に恋をする話」ということだったので、当初はなんとなくローゼンメイデンみたいな世界観を想像していた。が、当の人形であるエファが、見た目や言動は人間そのものであること、またこの作品世界で、人形は神に仕える十番目の天使として位置付けられるといい、天使の羽根をもっていること(タイトルはここからきているのだろう)、そしておとぎ話っぽい諸設定、等々から、むしろ『ベルリン・天使の詩』を連想してしまったのは私だけだろうか。
人間に恋する天使。これ、ヴェンダースの映画でも一番好きな作品だったりする。
ともかく完全にツボにはまったというか、一話ずつのネット配信を楽しみにしてきたのだが(全10話+Final Story)、クライマックスは本当に泣けたよ。こんな子供みたいに泣いたの何年ぶりだろうか……けっして涙もろいほうではないはずなのだけれど、胸がいっぱいになってしまった。一言でいえば、本当に美しい物語だ。
具体的にはどんなお話かというと、舞台は、青の国と赤の国という二つの大国の国境に、両国の平和の象徴として建てられた小国・白の国。その由来からして、政治的には非常に微妙な立場にあるこの国で、青と赤からの賓客を招いての記念式典が行われることになる。
この式典では、白の現統治者であるクリスティナ姫──プリンセスではなくクイーン──が主演しての演劇が催されるのだが、それに出演するため、青と赤の両国からふたりの人形が招かれている。そのうち、赤の国から訪れたのがエファという、赤の国宝とされている女の子の人形。青の国からはココ。いっておくと、ココは一人称「ボク」でわかりづらいけれど女の子だ。
それで、クリスティナ姫とエファが恋に落ちてしまうわけだが、時を同じくして、各国家間の関係を危機に陥れようとたくらんでいる好戦派の勢力などによる、さまざまな陰謀もまた水面下で動きだしており、このふたりもまた否応なく、その渦中に巻き込まれていく。
クリスティナ姫は、人形にかんする技術を代々うけついできた王家の「調律師」とよばれる特殊な存在で、人形の心を誰よりも深く理解できるし、愛情も深い。この姫様がホント、私も家来にしてもらいたくなるほどよくできたお方なのだ。家臣からも人形たちからも愛される気丈で優しい姫、それでいて実は寂しがり屋だったり脆かったりするっていうのが非常にツボ。
エファを前にしては、たとえお芝居のセリフであっても「愛しています」の一言がいえなくて、そのせいでココに台本の読み合わせをこっそり手伝ってもらっていたりとか、普通に「あなたが好き」といえばすむところを、よく分からないたとえ話を始めていまいち伝わってなかったりとか、とても純情な百合姫でもある。ああもうじれったい!と何度思ったことか。
そんな押しの弱い姫様に、はかなげな笑顔でちゃっかり誘い受けなエファ。別にねらってそうしているわけではないが、嘘をつけないようにつくられているという設定なので、愛情表現も非常にストレートというか、人間みたいに隠したり飾ったりしない。こんな子が相手では、いろいろ我慢できなかったからって姫様はわるくないよね。細かい伏線と心理描写によって、二人が惹かれ合っていく様が丹念にえがかれていく。
思ったのは、この世界で、同性愛はともかく「人間と人形の恋」はご法度というわけでもなさそうだということ。周囲も協力的であり、アインやデュアといった他の登場人物も、むしろふたりを引き離させまいとする。
それからエファをみていると、たとえばローゼンドールズのように、球体関節があったりねじ巻きが付いているわけでもないし、人間に共感できる心があり、五感をもち、恋愛に伴うアレやコレも可能らしい(?)となれば、異なるパーツで人間の手によってつくられたという以外に、人間との本質的な差異ってなんだろう?と思った。
物語にそこまでつっこむなと言われそうだけれど、人形だろうと天使だろうと、『ピノキオ』をはじめとして幾多あるこの手の物語だと、最終的に人間になりたがるというのがお約束なのだけれど、エファ(というかベル?)の場合も人間になろうとするのかどうかが気になるのだ。少なくとも「クロハネ」では、なりたいとは思っていなさそうだったけれど。
予告編とはいえ、「クロハネ」じたいは完結したストーリー。シナリオはもちろんのこと、原画・音楽・背景と、どれをとってもクオリティが非常に高い。「ええい、カタハネはまだか!」と催促したくなる出来だ。『カタハネ』自体がどういうお話になるのかは、今のところまだよく分からないのだけれど、とりあえずオススメの「クロハネ」を、ぜひプレイしてみてほしい。
http://tarte.deal.co.jp/products/katahane/
Tarte Official Homepage
http://tarte.deal.co.jp/
(参考)
【Game-Style】Tarte+ぷらす
http://www.game-style.jp/tarte/
ゲームの体験版で号泣したのははじめてだ。今、最も期待してる作品。
「クロハネ」は、簡単にいうと、Tarteの最新作『カタハネ』の予告編・体験版。本編においては、プレストーリー的な位置づけになるのだろうか。OHPの「カタハネという作品について」を読めば、だいたいのことは分かるはず。
最初は、百合っぽいという噂を聞いて暇つぶしにとプレイし始めたのだけれど、「ぽい」どころではなかった。ガチだ。しかも死ぬほど切ない。
「人間の少女が、女の子の人形に恋をする話」ということだったので、当初はなんとなくローゼンメイデンみたいな世界観を想像していた。が、当の人形であるエファが、見た目や言動は人間そのものであること、またこの作品世界で、人形は神に仕える十番目の天使として位置付けられるといい、天使の羽根をもっていること(タイトルはここからきているのだろう)、そしておとぎ話っぽい諸設定、等々から、むしろ『ベルリン・天使の詩』を連想してしまったのは私だけだろうか。
人間に恋する天使。これ、ヴェンダースの映画でも一番好きな作品だったりする。
ともかく完全にツボにはまったというか、一話ずつのネット配信を楽しみにしてきたのだが(全10話+Final Story)、クライマックスは本当に泣けたよ。こんな子供みたいに泣いたの何年ぶりだろうか……けっして涙もろいほうではないはずなのだけれど、胸がいっぱいになってしまった。一言でいえば、本当に美しい物語だ。
具体的にはどんなお話かというと、舞台は、青の国と赤の国という二つの大国の国境に、両国の平和の象徴として建てられた小国・白の国。その由来からして、政治的には非常に微妙な立場にあるこの国で、青と赤からの賓客を招いての記念式典が行われることになる。
この式典では、白の現統治者であるクリスティナ姫──プリンセスではなくクイーン──が主演しての演劇が催されるのだが、それに出演するため、青と赤の両国からふたりの人形が招かれている。そのうち、赤の国から訪れたのがエファという、赤の国宝とされている女の子の人形。青の国からはココ。いっておくと、ココは一人称「ボク」でわかりづらいけれど女の子だ。
それで、クリスティナ姫とエファが恋に落ちてしまうわけだが、時を同じくして、各国家間の関係を危機に陥れようとたくらんでいる好戦派の勢力などによる、さまざまな陰謀もまた水面下で動きだしており、このふたりもまた否応なく、その渦中に巻き込まれていく。
クリスティナ姫は、人形にかんする技術を代々うけついできた王家の「調律師」とよばれる特殊な存在で、人形の心を誰よりも深く理解できるし、愛情も深い。この姫様がホント、私も家来にしてもらいたくなるほどよくできたお方なのだ。家臣からも人形たちからも愛される気丈で優しい姫、それでいて実は寂しがり屋だったり脆かったりするっていうのが非常にツボ。
エファを前にしては、たとえお芝居のセリフであっても「愛しています」の一言がいえなくて、そのせいでココに台本の読み合わせをこっそり手伝ってもらっていたりとか、普通に「あなたが好き」といえばすむところを、よく分からないたとえ話を始めていまいち伝わってなかったりとか、とても純情な百合姫でもある。ああもうじれったい!と何度思ったことか。
そんな押しの弱い姫様に、はかなげな笑顔でちゃっかり誘い受けなエファ。別にねらってそうしているわけではないが、嘘をつけないようにつくられているという設定なので、愛情表現も非常にストレートというか、人間みたいに隠したり飾ったりしない。こんな子が相手では、いろいろ我慢できなかったからって姫様はわるくないよね。細かい伏線と心理描写によって、二人が惹かれ合っていく様が丹念にえがかれていく。
思ったのは、この世界で、同性愛はともかく「人間と人形の恋」はご法度というわけでもなさそうだということ。周囲も協力的であり、アインやデュアといった他の登場人物も、むしろふたりを引き離させまいとする。
それからエファをみていると、たとえばローゼンドールズのように、球体関節があったりねじ巻きが付いているわけでもないし、人間に共感できる心があり、五感をもち、恋愛に伴うアレやコレも可能らしい(?)となれば、異なるパーツで人間の手によってつくられたという以外に、人間との本質的な差異ってなんだろう?と思った。
物語にそこまでつっこむなと言われそうだけれど、人形だろうと天使だろうと、『ピノキオ』をはじめとして幾多あるこの手の物語だと、最終的に人間になりたがるというのがお約束なのだけれど、エファ(というかベル?)の場合も人間になろうとするのかどうかが気になるのだ。少なくとも「クロハネ」では、なりたいとは思っていなさそうだったけれど。
予告編とはいえ、「クロハネ」じたいは完結したストーリー。シナリオはもちろんのこと、原画・音楽・背景と、どれをとってもクオリティが非常に高い。「ええい、カタハネはまだか!」と催促したくなる出来だ。『カタハネ』自体がどういうお話になるのかは、今のところまだよく分からないのだけれど、とりあえずオススメの「クロハネ」を、ぜひプレイしてみてほしい。
[感想] ストロベリー・パニック 第22話 「決闘」

テニスコートのフェンス越しに、要の心が実は自分になかったことを思い知らされたときの桃実が、すごく良い顔してた。平手打ちが「ぺちっ」って感じだったのも、惚れた弱みを感じさせてまた良い。ここまで散々汚れ役やってきたのに、要の本心がこれでは、あんまりにも桃実が惨めで見ててゾクゾクした。
でもたぶん、天音を吹っ切った要が迎えに来て、よく分からないポエム炸裂で口説かれたら、またあっさりヨリを戻すと思うの。そんな顔してた。彼女たちのヒールっぷりと恋する乙女のギャップで、この回はもっていかれてしまった感が。
本筋としては、天音・光莉のエトワール選立候補が決まり、めでたしめでたしムードになってたけれど、私は騙されない。光莉が夜々の苦しみに気付いてなかったなんて考えられないというか鈍感にもほどがあるし、この役回りでは夜々がまるで光莉専用引き立て役じゃないか。
エトワールはどうせミアトル(最終的な候補は渚砂・静馬で)から出るに決まっているし、スピカ組はおそらく敗れるだろうから、「私たちの愛の強さは本物じゃなかった」的な流れになれば、玉青よりはまだ夜々の方が望みがあるという気がしていたけれど、これはもうダメかもわからんね。
[感想] シムーン 第23話 「永遠の少女」

永遠の少女って、アーエルのことじゃなくてオナシアのことだったのか。
オナシアの罪というのはつまるところ、現実を見ようとせずに性別選択を回避しつづけてきたということ?「それがどんな結果を生むかお見せしましょう」と言ってるが、見ても何がどうなってるのかよく分からない不思議。選択を回避しつづけることによって、存在が希薄化するとかそういうことなのだろうか。オナシアはもはや疲弊しきって滅びを待っているかのようにみえるが、順調に思惑をはずしつづけている宮主さまが必死の形相になっていることもあり、このままでは終わらなさそう。
そういえば、泉は宮国の各地に多数散在するのではなくて、全部で二箇所だったのね。父神たるテンプスパティウムに対応して、シムーンに母性というか母胎のようなイメージをもっていたので、それが「少女そのもの」というオナシアの言葉には納得しつつも驚かされた。シムーン=少女の聖性というモチーフを読み取ってもよいだろうか。
コール・テンペストの解散を和平の条件として提示されたのと時を同じくして、ハルコンフも政治的に失脚。宮国の上層部もずいぶん露骨だ。解散すればシヴュラ・アウレアの威光も失墜するのだろうが、その逆をいくかのように、巫女としての自覚を強め、赦しを乞う人々に祝福を授けていくネヴィリルが印象的。
彼女以外のキャラもそれぞれに成長し変化を遂げつつあるが、アーエルの変わり方は面白すぎ。ネヴィリルに対して急に本気になったのは、アムリアの生存可能性が出てきたからだろう。つまり、それまでもネヴィリルに惹かれていたが、シムーン・シヴュラとしての才能や強さに対する憧れにすぎないものと思い無自覚でいたのが、潜在的なライバルの出現によって、自身の立場をおびやかされて初めて自覚にいたる。これは少女漫画をはじめとするラブ・ストーリーの定型だよね。三角関係につきものの不安と嫉妬が、恋愛感情を促進する。今なら、ネヴィリルが深夜にメロンパン食べたいって駄々こねれば、ブツブツ言いながら買いにいってくれそうだ。
しかしながら、翠玉のリ・マージョンをやろうという誘いには乗ろうとしないアーエル。もちろん、ネヴィリルがアムリアに会いたい一心であり、違う世界云々はそれに付随するものでしかないと察知しているから気に食わないのだろう。以前のアーエルなら、普通に「アムリアを倒しに行ってネヴィリルゲットだな」とか考えてそうな気がする。恋を知ることは、弱さを知ることでもある。嫉妬や独占欲を、弱さのあらわれだとするならば、だけれど。そういう意味では、アーエルの破天荒な強さは、所詮弱さや絶望を知らない子どものものでしかなかったということかもしれない。これまでは、だけれど。
それにしても、白い鳥が、アルクス・プリーマの艦体を撫でるようにすれすれに飛んでいくシーンが、光の具合といい、息をのむほど美しかった。これぞシムーンという感じで。あれって、戦争の終結を象徴するものだったりするのかな。
[感想] シムーン 第22話 「出撃」

派手な空中戦の後、晴れ晴れとしたBGMのもと、アヌビトゥフのさわやかなセリフひとつで和平締結。まさしくシムーンクオリティ……なのか?
だが、無惨に敗れたりはしない、負けるとしても美しく、という気迫めいたものを感じたのも事実。ドラマ的にも、ドロドロとした葛藤劇は背景に後退し、序盤の淡々として透明感のある雰囲気が戻ってきたような。修羅場や鬱展開も好きだけれど、最初の方のとりとめもなく物静かな語り口に惹かれていた私としては、かなりお気に入りの回になりそう。パラ様復活、アヌビトゥフの予想外の出撃をはじめ、見どころ満載でクライマックスはしっかり盛り上げているし。
中盤、黒衣をまとって人々を前にし、祈りを捧げるシヴュラたちの姿が印象的だった。戦うことと祈りを捧げることが、分かちがたく結びついている巫女たち。そのときのやりとりをみる限り、アーエルは、アムリアの名前を口にされただけで過敏に反応するほど強く、その存在を意識し始めているようだが、果たしてアムリアとネヴィリルの再会はあるのだろうか?
それにしても、アヌビトゥフとグラギエフのシヴュラ時代のアイキャッチ絵に愕然。どうして、お互い特別な思いがありそうなのに、同じ男性を選んでしまったのだろうか。だが、二人はアルクス・プリーマに乗り込むことを泉へ行く前から希望していたのかもしれないし、結婚するよりも常に一緒にいられる方を暗黙のうちに選んだとか、そういうエピソードが隠されていたり?別に男同士になっても付き合えるし……
しかし、アヌビトゥフは体の線が細すぎて、中性的な容姿の女の人にしかみえなかった。パラ様とかネヴィリルのような豊満ボディの前では特に。全員女声といい、このアニメでは性差が非常に曖昧なのだけれども、それが最初の違和感が消えると、当たり前に受け入れられてしまうのが不思議だ。
[小説] 館山緑 「星の残像」 感想
星の残像(18禁)
http://kerorin.net/works/hosi/hoshi_doujin.html
読み終わった。最後の方は引き込まれて、一気に読んでしまった。奇妙な余韻の残る話。
全体的に暗い雰囲気で、ラストも物悲しい感じだけれど、鬱とかそういうのではない。途中で幽霊が出てきたりするのでホラーかと思ったら、別に怖い話でもないし、あえて分類するならミステリー?
10年前に行方不明になった叔母(当時高校3年生?)の紗奈について手がかりを捜すため、化粧坂女学館という女子校に転校してきた紗耶。紗耶は行方不明になった当時の紗奈と、瓜二つの容姿をしている。
この学校には、当時の紗奈の後輩と、紗奈の恋人でもあったという同級生という二人の女教師がおり、それぞれに紗奈に関する情報をくれたり、口では言えないようなことをしてきたりする。それから、紗耶がやってきたことで、化粧坂女学館には謎めいた事件が相次ぐ。身も蓋もない言い方をすると、生徒たちが夢(主に淫夢)と現実の区別がつかなくなり、精神的におかしくなっていく。その夢はおそらく紗奈が見せているもので、生徒たちは夢の中の紗奈に欲情しているのだけれども、実際に迫られたり襲われたりするのは外見が瓜二つの紗耶だという、ある意味迷惑な話。しかし、紗耶自身だけは惑わされることがないので、さまざまな事件の裏にある真相を探り当てていく。
以上のようなストーリーが幻想的な筆致で綴られていくわけだが、紗耶を取り巻く少女たちが夜ごとの淫靡な夢に狂わされていく、とかいえば謎めいてはいるけれども、要は美しい転校生のエロスなオーラに皆して欲情して暴走してるだけなんじゃ……と読み進めながら疑っていた。年頃の女の子たちが、禁欲的な寮生活では色々たまってくるだろうし、と。でも、ラストではちゃんと(?)その真相も明かされることになる。
意志が強くドライで、他の少女たちのようには夢を見ることがない醒めた主人公が、だからこそ愛していた叔母に会いたい一心で、人を惑わせる幻想の正体に近づいていく。けれど、そこで知らなかった叔母の痛ましい一面を知り、やがて彼女を醒めない夢の中に閉じ込めてしまったいわば夢の主とでもいうべきものと出会うことになるが……というようなお話。
あとがきによれば、デジタルノベルのテキストを改稿、再録されたものなので、純粋に小説として読むと若干気になる部分がある、かも。また、毎回必ずエロを入れることという縛りがあったと思うので、そこにいたる過程でやや唐突に感じることもあった。
とはいえHシーンは悪くない。個人的には、例によって頭が変になった同級生とその連れから紗耶が監禁されて、縛られてスティック糊で無理やり……っていうシーンがエロいと思った。趣味よくないですか、そうですか。でもその後の紗耶がショック受けてて可哀想だったんで、申し訳なくなったけどw基本的には道具とかほとんど出てこなくて、指と舌!指と舌!みたいなレズシーンで徹底してるし、男も一切排除されている。ただし恋愛要素は薄め。紗耶が恋を知るのも終盤だしね。
紗耶はあの後、寮に戻って肖子さんとラブラブ百合ライフを送ればいいと思うよ。まじめそうな寮長で、紗耶の色香にも興味はないって顔で保護者然としてたけど、ルームメイトになって内心穏やかじゃなかったはずだ!事に及んだときの初々しい反応にギャップ萌えでした。あと、紗奈の恋人だった先生がSっぽくてわくわくしてたのに、この人だけは紗耶と紗奈を取り違えたりしないので、手出ししてこなかったのが惜しかった。紗奈に愛されてる人は幻惑されないのかな。
あとがき読むと、この作者さんはかなりの百合好きらしい。吉屋信子の「乙女手帖」なんて名前がさらっと出てくる辺り、ちょっと尊敬。
http://kerorin.net/works/hosi/hoshi_doujin.html
読み終わった。最後の方は引き込まれて、一気に読んでしまった。奇妙な余韻の残る話。
全体的に暗い雰囲気で、ラストも物悲しい感じだけれど、鬱とかそういうのではない。途中で幽霊が出てきたりするのでホラーかと思ったら、別に怖い話でもないし、あえて分類するならミステリー?
10年前に行方不明になった叔母(当時高校3年生?)の紗奈について手がかりを捜すため、化粧坂女学館という女子校に転校してきた紗耶。紗耶は行方不明になった当時の紗奈と、瓜二つの容姿をしている。
この学校には、当時の紗奈の後輩と、紗奈の恋人でもあったという同級生という二人の女教師がおり、それぞれに紗奈に関する情報をくれたり、口では言えないようなことをしてきたりする。それから、紗耶がやってきたことで、化粧坂女学館には謎めいた事件が相次ぐ。身も蓋もない言い方をすると、生徒たちが夢(主に淫夢)と現実の区別がつかなくなり、精神的におかしくなっていく。その夢はおそらく紗奈が見せているもので、生徒たちは夢の中の紗奈に欲情しているのだけれども、実際に迫られたり襲われたりするのは外見が瓜二つの紗耶だという、ある意味迷惑な話。しかし、紗耶自身だけは惑わされることがないので、さまざまな事件の裏にある真相を探り当てていく。
以上のようなストーリーが幻想的な筆致で綴られていくわけだが、紗耶を取り巻く少女たちが夜ごとの淫靡な夢に狂わされていく、とかいえば謎めいてはいるけれども、要は美しい転校生のエロスなオーラに皆して欲情して暴走してるだけなんじゃ……と読み進めながら疑っていた。年頃の女の子たちが、禁欲的な寮生活では色々たまってくるだろうし、と。でも、ラストではちゃんと(?)その真相も明かされることになる。
意志が強くドライで、他の少女たちのようには夢を見ることがない醒めた主人公が、だからこそ愛していた叔母に会いたい一心で、人を惑わせる幻想の正体に近づいていく。けれど、そこで知らなかった叔母の痛ましい一面を知り、やがて彼女を醒めない夢の中に閉じ込めてしまったいわば夢の主とでもいうべきものと出会うことになるが……というようなお話。
あとがきによれば、デジタルノベルのテキストを改稿、再録されたものなので、純粋に小説として読むと若干気になる部分がある、かも。また、毎回必ずエロを入れることという縛りがあったと思うので、そこにいたる過程でやや唐突に感じることもあった。
とはいえHシーンは悪くない。個人的には、例によって頭が変になった同級生とその連れから紗耶が監禁されて、縛られてスティック糊で無理やり……っていうシーンがエロいと思った。趣味よくないですか、そうですか。でもその後の紗耶がショック受けてて可哀想だったんで、申し訳なくなったけどw基本的には道具とかほとんど出てこなくて、指と舌!指と舌!みたいなレズシーンで徹底してるし、男も一切排除されている。ただし恋愛要素は薄め。紗耶が恋を知るのも終盤だしね。
紗耶はあの後、寮に戻って肖子さんとラブラブ百合ライフを送ればいいと思うよ。まじめそうな寮長で、紗耶の色香にも興味はないって顔で保護者然としてたけど、ルームメイトになって内心穏やかじゃなかったはずだ!事に及んだときの初々しい反応にギャップ萌えでした。あと、紗奈の恋人だった先生がSっぽくてわくわくしてたのに、この人だけは紗耶と紗奈を取り違えたりしないので、手出ししてこなかったのが惜しかった。紗奈に愛されてる人は幻惑されないのかな。
あとがき読むと、この作者さんはかなりの百合好きらしい。吉屋信子の「乙女手帖」なんて名前がさらっと出てくる辺り、ちょっと尊敬。





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